素朴な疑問、装丁って書籍が電子版になったらどうなるんだろう?
図書館で本を選ぶ時に装丁で決めることがよくあります。「ジャケ買い」の行動パターンです。図書館は書店と違い店員のオススメPOPがないし、金銭的なハードルがないので装丁でも選びやすいのも理由です。
ひとつ残念なのは、汚れ防止の透明フィルムが貼られているので、表紙の質感やエンボスがわかりにくいことでしょうか。また、地域によっては帯を捨ててしまったり、帯を付けたままフィルムを貼ると保管方法は違います。
そういう意味では装丁家が本来意図とする形でなく並べられているかもしれません。
やっぱり手に置いておきたいものは借りずに購入しないと駄目ですね。
装丁ではカバーデザインが注目されることが多いのですが、私は本文の配置デザイン、文字のフォントや行間などが気になります。読者がパラパラと手にとって、心地よく読み進められるかどうかって重要ですよね。
最近個人的には「大久保伸子さん」が手がけているものが気に入っています。
特に泡沫日記の装丁が気に入っています。↓
調べてみると、装丁家ごとにまとめているサイトもあるんですね。
大久保伸子 | すてきな装丁や装画の本屋 Bird Graphics Book Store
装丁家とは
本(主に書籍)の表紙やカバーなどのデザインを行う。打ち合わせと試作を繰り返し、写真、絵、イラスト、文字などのデザインの決定、紙の選択を行う。ブックデザインは、あくまでも本の中身を引き立て、書店で読者の目にとまるものでなくてはならない。ブックデザイナーとしての作品というよりも、売るためのデザインが要求される。
出典:職業情報:ブックデザイナー(装丁家) | Benesse マナビジョン
私が装丁家の仕事内容を知ったのは2010年放送情熱大陸でした。
www.mbs.jp
ここからが本題、電子書籍が進んでくると装丁家ってどうなるんだろう?
素朴な疑問です。電子書籍は持ち運びが楽で、保管場所もいらないので雑誌や新聞などには本当に助かります。また通勤時など単行本を何冊か持ち歩くより電子版のほうが便利かもしれません。でも、小説のジャンルになると、どうしても表紙ののっぺり感が味気なく感じてしまいます。表紙のデザインしか比較できないからでしょうか?
出典:
電子書籍だと本体とカバーデザインごとのデザインの違いを楽しめなくなりますね。カバーをめくるとき違うデザインがでてくるとワクワクしますよね。
エンボス加工(触ると凸凹している)や箔押し(金箔や銀箔などのキラキラした箔を印刷する加工)も無理ですね。
今は書籍と電子書籍の価格差が小さいので個人の用途によって選択できますが、今後電子書籍の利用率が上がれば、書籍が手に入りにくくなるのでしょうか。もうこんな拘った装丁なんてみられないねーとか10年後話していそうです。
今回は、本を愛でるような内容になってしまいました。
古い話になるのですが、小学生の頃、はじめて装丁に興味を持ったのがこれ!
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