映画「バードマン」の世界に入り込めなかった私
私的感想「バードマン あるいは (無知がもたらす予期せぬ奇跡)」をずいぶん前に観てきました。第87回アカデミー賞にて本年度最多4部門受賞(作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞)した作品です。アカデミー賞受賞後の4月頃はTVでCMが多く放送されていました。
解説
『バベル』などのアレハンドロ・G・イニャリトゥが監督を務め、落ち目の俳優が現実と幻想のはざまで追い込まれるさまを描いたブラックコメディー。人気の落ちた俳優が、ブロードウェイの舞台で復活しようとする中で、不運と精神的なダメージを重ねていく姿を映す。ヒーロー映画の元主演俳優役に『バットマン』シリーズなどのマイケル・キートンがふんするほか、エドワード・ノートンやエマ・ストーン、ナオミ・ワッツらが共演。不条理なストーリーと独特の世界観、まるでワンカットで撮影されたかのようなカメラワークにも注目。
個人的にはテレビCMでの音楽 Gnarls Barkley-crazyに引き込まれて観に行きました。
ワンカット長回しのシーンやドラム音楽も注目されていたので演出も楽しみにしていました。
残念、演出が裏目に最後まで世界観に全く入り込めなかった。
よくありますよね、予告CMの部分が一番印象的なシーンだった。実際に期待値が高くなりすぎて、当日観てみたら残念な気持ちになることって。
私には長回しのシーンやボリュームが多いドラム音楽もあまり必要性を感じられず違和感を引きずりながらラストシーンを迎えてしまいました。現実と仮想が交錯する映画は入り込めないと辛いですね。他の評論を読むと、賛否両論の映画みたいなので、私には合わなかったということで。
30歳の監督に嫉妬してしまいそう。
私的、今年暫定1位の映画は「セッション」
ちなみに私は今年度アカデミー賞3部門受賞 の「セッション」がオススメです。
他の評論にもありましたが、見終わった時に心地よい「放心状態」になりますよ。
映画館という逃れられない環境だからこそ、じわじわ伝わる緊張感や恐怖感が愉しめる映画です。2回見返してもしょうがない、一回勝負の映画に久しぶりに出会えました。監督と勝負して、良い意味で打ち負かされた放心状態になった感じです。
ダミアン・チャゼル監督は1985年生まれ、なんと30歳。才能に嫉妬してしまいそうです。
結局「セッション」も「バードマン」も万人受けしないので、友人には薦めにくいかもしれません。
映画の予告映像やポスターは映画製作より難しい?
来館促進のために必要なコピーも作品を残念にさせてしまうことありますよね。15秒CMや1枚のポスターで顧客を顧客を振り向かせなくてはいけない難しさがあるとは思いますが、ネタバレすぎてがっかりすることが多いです。
同じ作品でも、お国柄、配給会社で違う予告映像やポスターの雰囲気がガラリとかわることもあります。
成功例としてはアナ雪がターゲットを大人向けにし広告を打ち出したことで、日本で大ヒットしたことでしょうか。
映画の予告映像やポスターが一概に駄目とはいえないのですが、相手に限られた範囲の中でどのような印象を残したいのかを考えるときに色々と勉強になりそうです。
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